平成10年度の大学院重点化に伴い、高等教育教授システム開発センター(現・高等教育研究開発推進センター)による協力講座(高等教育開発論講座)として誕生し、研究科改組により、平成30年度より「連携教育学講座(高等教育学コース)」と名称を変更した。令和4年9月末の高等教育研究開発推進センターの廃止に伴い、高等教育学コースは、現在、教育学研究科の3つの講座、学術情報メディアセンター、国際高等教育院に所属する旧センター教員の協同で運営している。
本コースでは、大学授業・カリキュラム・評価(アセスメント)や教育システムなどの研究と教育を、教育工学や教育方法学、比較教育学、教育社会学などをもとにした学際的な手法で行っている。社会の複雑化に伴う教育要求の高度化と急速な大衆化に挟まれ、様々な教育問題に直面している今日の高等教育について、その現況を把握し、新たな教育システムの展開をめざして、包括的で実践的な研究・教育を進めている。
教員紹介
松下 佳代(まつした かよ)教授
大学教育課程:教育方法学、学習論
ポスト近代社会における能力概念(リテラシー、コンピテンスなど)、および、学校教育(大学教育を含む)におけるその形成のあり方を、カリキュラムや評価などの点から批判的に検討し、実践的理論を構築しようとしている。学校段階による差異とそれをこえた共通性を、フィールドワークで得た事例に即して議論するのが、私の研究の特徴である。
飯吉 透(いいよし とおる)教授
大学教授法:教育イノベーション、高等教育システム
高度情報化・知識基盤社会においてグローバル化・オープン化・ユビキタス化が進む高等教育システムに関する未来学的研究や、ICTや新たな教育方法を利用した教育イノベーションの促進・普及・啓蒙に理論的・実践的に従事している。さらに、主として北米や日本などにおける大学教育・大学組織・大学運営・リーダーシップを巡る制度・文化の比較研究にも取り組んでいる。
田口 真奈(たぐち まな)准教授
大学教授法:教育工学
これまでe-Learningを実施している大学の組織運営のあり方、ICTが教授学習過程にどのように作用するのかに関する研究をおこなってきた。また、大学教員の成長過程にも興味をもち、特に大学初任者の抱える問題に焦点をあてた研究をおこなっている。具体的なFD実践の中から、ICTとFDとの関連、教育の質の向上に寄与するFDのあり方に関する理論化を行うことがテーマである。
酒井 博之(さかい ひろゆき)准教授
教育工学
大学教育の質的向上を促進させるためのICT利用に関する実践研究をおこなっている。最近では、個別教員・教員コミュニティ・組織の各レベルにおける多様な教育改善の取り組みを効果的に可視化・共有化するためのオンライン支援環境の構築に関心がある。
佐藤 万知(さとう まち)准教授
高等教育論・東南アジア研究
制度や組織の仕組みと大学教員個人の営みとの関係に関心を持ち、研究と実践の架橋に取り組んでいます。研究では、大学教員を大学教員たらしめるものはなにか、を視点として大学院段階から異なるキャリアステージ、分野の大学教員を対象に考察しています。実践では、組織的教育活動を活性化する場と文化づくりを目指して活動しています。もともと地域研究出身で、英・米・豪・マレーシアの高等教育を比較の対象としています。
BROTHERHOOD Thomas David(ブラザーフッド トーマス デビット)講師
高等教育学・移民学
大学は地域社会の中心にありますが、時として国家的、世界的な規模で活動することもあります。私は、このような各スケールにおける、大学とより広範な社会との発展的かつダイナミックな関係に関心を持っています。最近では特に、国際的なアクターや多様なコミュニティをキャンパス内外に取り込む際に、大学が果たす役割に焦点を当てて研究をしています。私の研究は基本的に高等教育学が中心ですが、それは移民学との橋渡しであり、また移民学からの借用であるとも言えます。
教育学環専攻
教育哲学・教育史学コース
教育⽂化学コース
教育⽅法学・発達科学コース
教育認知⼼理学コース
⽐較教育政策学コース
臨床実践指導者養成コース
臨床⼼理学コース
臨床教育学コース
高等教育学コース
ダイバーシティ・グローバル教育研究コース